ゆうきさん／北里有紀（きたざと・ゆうき）さん
有限会社御客屋旅館 代表取締役
NPO法人南小国まちづくり研究会みなりんく代表理事

〈仕事〉

創業享保七年（1722年）、黒川随一の歴史ある宿「御客屋」の七代目御客番

ゆうきさんの仕事は、熊本・黒川温泉「御客屋」の七代目御客番です。御客屋は、江戸末期の享保七年（1722年）創業の歴史ある宿。予約の取りにくい人気の宿で、じゃらんなどの口コミは軒並み高評価となっています。ゆうきさんは、その宿の経営を一手に担うとともに、現在は黒川温泉観光旅館協同組合の代表理事を務めています。史上最年少、初の女性組合長です。黒川温泉は「黒川一旅館」といって、以前から温泉街全体を旅館に見立て、黒川温泉内のどの温泉でも入ることができる「入湯手形」を先駆的に導入するなどの取り組みをしてきたことで有名で、組合や青年部での活動を大変重視してきた地域。ゆうきさんは、その地域を背負って立つ存在でもあるのです。

〈コクリ！〉

「“いち黒川”わっしょいプロジェクト」の中心人物で、南小国まちづくり研究会「みなりんく」の発起人

ゆうきさんとコクリ！の関係は長く、コクリ！キャンプやコクリ！ラボが始まる前にさかのぼります。ゆうきさんは、2012年6月～2013年4月に、コクリ！代表の三田愛さん（愛ちゃん）が、黒川温泉で行った地域コ・クリエーション活動「“いち黒川”わっしょいプロジェクト」の中心人物でした。実は、ゆうきさんと三田さんの出会いが「“いち黒川”わっしょいプロジェクト」を生み、その成果がコクリ！ラボやコクリ！キャンプといったコクリ！プロジェクトへとつながってきたのです。その意味で、コクリ！プロジェクトのきっかけを作った一人と言っても過言ではありません。

その「“いち黒川”わっしょいプロジェクト」をきっかけに生まれたのが、南小国まちづくり研究会「みなりんく」です。黒川温泉のある南小国町が1000年後も変わらずにあり続けるために、旅館業、農家、飲食店、自治体職員、IT関連など、地域の様々な職業のメンバーが集って立ち上げたまちづくりNPO法人で、ゆうきさんは発起人であり、代表理事でもあります。黒川と南小国を舞台とした映像・音楽・写真を交えたWebサイト「KUROKAWA WONDERLAND」を東京のクリエイターたちとコ・クリエーションしたり、都市や企業の皆さんと一緒に何かを創りだしていくための「共創ツアー」や「里山教育プロジェクト」「木工品プロジェクト」などを立ち上げて、地域内外のハブとして多様なコクリ！活動を行っています。

〈登場記事〉
●第1回コクリ！キャンプレポート(2) “根っこの想い”を語り合う
●私とコクリ！（2） コクリ！には、仕事や人生とつながる「予感」が漂っている