• 2015/05/15
  • Edit by HARUMA YONEKAWA
  • Photo by RYO SHIMOMURA

第1回コクリ!キャンプ座談会(3) あまりにも成果がありすぎる!(笑)

コクリ!キャンプを創り上げた面々が集まって、コクリ!キャンプを振り返りました。

第1回コクリ!キャンプから約2週間後の3月6日、コクリ!キャンプを創り上げた面々が集まって、コクリ!キャンプを振り返りました。ここでは、その模様をお伝えします

Q3. コクリ!キャンプの意図しなかった成果は?

創るプロセスそのものが、コ・クリエーションだった

本多 : 3つ目の問いは、「もともと意図しなかった成果」です。意外な成果は、何かあったでしょうか

長浜 : コクリ!キャンプが始まる前は、参加者の方々をご招待する感覚で臨んでいましたが、場が進んでいくに従って、タネビストの方々全員が、コ・クリエーションを広める僕らの「仲間」に見えてきたのを覚えています。実際、皆さんは、すでにあちこちでコ・クリエーションを広め、仲間を増やしてくれていますよね。結果的に“タネビスト決起集会”になった感じがしています。これは想定外でした。

三田 : 12月の初めに、最初のミーティングを開いたときから考えると、あまりにも成果がありすぎるかな(爆笑)

長浜 : あまりにも成果がありすぎるって言葉は、初めて聞きました(笑)。

長浜孝広/株式会社リクルートコミュニケーションズ クリエイティブディレクター

三田 : もともとは、会議室で集まってワークショップをするくらいのイメージだったので、あそこまでの場になるとは思ってもみませんでした。振り返ると、制作プロセスそのものが、コ・クリエーションでした。意志を強くもつと、願いは叶うんだなあと思います。

例えば、私の想いを受けて、長浜さんがコクリ!キャンプという名前を付けてくれました。今度は、その名前を受けて、吉弘さん(北村吉弘・株式会社リクルートライフスタイル代表取締役社長。2015年4月より、株式会社リクルートホールディングス 常務執行役員)が、キャンプなら社内の会議室なんかじゃなくて、もっと大きな会場で、空間や照明の演出も加えて開催したほうがいいと言ってくれ、応援してくれました。参加者が数珠つなぎにどんどん増えていったことも、コ・クリエーションだったなと思います。

参加者が数珠つなぎにどんどん増えていったことも、コクリ!だった

霜山 : そういえば、周囲には「あの場に行きたかった。次は声を掛けてください」という人が多いですね。

長浜 : リクルートの社内でも、「コクリ!キャンプに呼ばれるような人になります」と言われたことがあります。

三田 : 確かにFacebookで見た人や、どこかで参加者から聞いた人から、「参加したいです」「何か手伝うことないですか?」と言ってもらえることが増えたかな。

本多 : そういった評価を受けているというのは、確かに想定外ですね。

長浜 : ここ最近、リクルート社内のさまざまな部署でコクリ!キャンプのパンフレットを広げては、「こんな場を創りませんか」と提案しています。好意的に受け止められることがとても多いですね。コクリ!キャンプ的な場が、確実に社内に求められています。

三田 : 私は、「コ・クリエーションって、やっぱりスゴイ」という自信がつきました。“タネビスト”という言葉が、いいですねと言われることも多いです。

三田愛/株式会社リクルートライフスタイル 事業創造部 じゃらんリサーチセンター 研究員

米川 : コクリ!キャンプ以来、日々、楽しいことが増えた気がします。ほかにもそういう人が多いんじゃないのかなと思います。例えば、Facebookでコクリ!キャンプをきっかけに始まった遺跡づくりの様子なんかを見ていると、そう思います。

本多 : このプロジェクトチームの仲間ができたことも成果ですね。

このプロジェクトチームの仲間ができたことも成果

三田 : ミーティングで涙が出るほど笑い合えるチームができて、私も嬉しいです。

霜山 : 仕事が増えたタネビストがたくさんいるのも、具体的な成果じゃないですか。

三田 : そういえば、nosignerのえいすけくん(太刀川英輔さん)は、いくつもデザインの依頼が来ていると言ってたな。

本多 : コクリ!キャンプに参加した人同士が、すぐに対話を始められるようになったのも大きな成果じゃないかと思います。コクリ!文脈ができたというか。

長浜 : キャンプ後の懇親会で、キャンプや焚火のメタファーをタネビストの皆さんが何度も使って話してくれていたのは、嬉しかったです。ブランド的にはかなり良い傾向です。

霜山 : 最初は100人の予定だったのに、130人に増えたのも一つの成果と言えるのでは。

Q4. コクリ!キャンプで働いた力は?

互いに仕事のクオリティを競い合っていた

本多 : こうやって話していくと、いろいろと成果がありますね。では、ここからは知恵を紡ぐ問いです。問4「コクリ!キャンプで働いた力は?」

長浜 : そういった意味では、田村さんの創った映像のクオリティが高くて、クリエイターとして刺激を受けたところはありました。こちらも映像に負けていられないと思いましたね。そういった力は、他にもいろんなところに働いていたんじゃないかと思います。負けず嫌い集団というか。

三田 : プロジェクトチームに多様性があるのも良かったですよね。特に、きくおさんや霜山さんとクリエイターのみんなは、普段なかなか絡まない組み合わせで、面白いと思って見てました。それぞれ視点が違いますよね。

霜山 : コクリ!キャンプの演出には価値があったと思います。キャンプのメタファーで統一した演出が成功していたと思います。

長浜 : 特に、巨大モビールは次回以降も活かしたいですね。話は変わりますが、このロゴは、佐藤と僕の互いの“脳内コクリ!キャンプ”の掛け算からでき上がったものです。ロゴの制作プロセスも、コ・クリエーションでした。

霜山 : そういえば、三田さんはなかなか決めないじゃないですか。もう決めてもいいんじゃないかなと思うことは何度もあったけど、決めない(笑)。そのときはいらいらしましたけど、今思うと、三田さんが簡単に決めなかったからこそ、ここまで進化したのかなという気がします。「まあいいや」と妥協することが本当に少なかったです。

長浜 : 同感です。三田さんはタスクを切って整理したりしないから、いつもどこか不安でしたけど、あの不安が物事を改善させるパワーになっていったと思います。

本多 : 予定調和を嫌った、今この瞬間を何よりも大事にしたということですね。

霜山 : 参加者を信じることを前提にプログラムを創ったことも大きかったと思います。だからこそ、皆さんに気持ちよく過ごせてもらえたのでは。

米川 : そういえば僕、なぜか1週間くらい前から、これは絶対に成功するという確信めいたものがあったのですが、それはまさに参加者の方々が信頼できると確信していたからです。
(ここで座談会は時間切れになりました。ここから先は、座談会後の打ち上げの際、矢野さんと相川さんも交えて話したあれこれです。抜粋編集してお伝えします。)

Q5. コクリ!キャンプをやり直すとしたら?

テントに入って話し合う人がいてもよかったかも

矢野 : 照明としては、全体を暗めにして、ぐっと深い話をできる雰囲気をつくろうと狙っていました。ランタンが効果的に働いたこともあって、良い効果を生み出すことができたと思いますが、昼と夜の時間の変化をもう少し表現できたら、もっと素晴らしい場にできただろうと思うと、満点ではないですね。

やり直すとしたら、休憩スペースに資料を用意して、参加者の皆さんの取り組みを詳しく紹介できたらよかっただろうなと思います。休憩時間を長く取って、それを見ながら皆さんが話し合う時間があったら面白かったのでは。各自の活動こそ、皆さんが知りたいことの一つでしょうから。

長浜 : コクリ!キャンプじゃなくて、“コクリ!温泉”っていうネーミング案もあったんですよね。もしそうなっていたら、内容もガラッと変わっていたでしょうね(笑)。

相川 : 撮影しながら、テントに入って話し合う人がいてもよかったのではないかと感じていました。テントに入ると、また会話の質が変わりそうです。もっと自主性に任せた時間を増やしても、あの方々なら大丈夫だったのではないでしょうか。

三田 : 今回は、皆が話しやすい場を創るために、あえてメディアを入れなかったのですが、次回は入れてもいいかもしれないなと検討しています。

本多 : ゴールを「具体的なプロジェクトを立ち上げる」のではなく、「皆を気持ちよくキックオフする」に変えたらよかったんじゃないかと思います。そのほうが現実的だったかなと。それならきっと、今回もメディアを積極的に入れる判断になっただろうと思います。あと、参加者のプロフィールをもっと深く理解しておけば、ゴールやプログラムの精度をさらに高められたでしょう。悔やまれるところです。

内村 : 途中まで検討していたことですけど、最初から4~6人のチームに分かれるのではなく、一度130人の輪をつくっていたら、もっと一体感が出たかもしれないなとはやはり思います。

Q6. ほかに言いたいことは?

この問いに辿り着く前に、みんなのお酒が進んでしまいましたので、これにて座談会は終了です。制作チームの皆さん、改めてお疲れさまでした。そして、次回も頑張りましょう!

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